おいらは、頑張れって言われるの好きじゃなかったのです。
「いや、頑張れって言われる前に頑張ってんのよ、あたし」
「これ以上、何を頑張れってのよ」
「そもそも、頑張るってなんなのさ」
って思ってしまうから。
でも、ちょっと考えてみた。
頑張れって言った人はさ、あたしのことを少なからず思って言ってくれたんだよね。
忙しそうだから。落ち込んで見えるから。
だから少しでも励ましになれば、って思って言ってくれたんだよね。
今でも、頑張れって言葉は少し苦手です。
自分に余裕がなければ、その言葉を受け止められないから。
せっかく、相手があたしを思ってくれたことすらも、「頑張れ」のプレッシャーに潰されてしまうから。
それに、頑張るってやっぱりよくわからない。
だけど、相手はあたしを傷つけようとしているんじゃない。
「頑張れ」って言葉しか出てこないくらい、何て言って励ませばいいのかわからない時だってある。
人によって違うと思うけど、頑張れっていうのは、頑張りが足りないから頑張れって言われてるんじゃないような気がする。
ただ単に、いちばん出てきやすい励ましの言葉。
そう考えると、やっぱり無責任な言葉ではあるんだけれど。
頑張れって言葉は、時として傷つけられる言葉だけど。
その言葉の裏には、発した人の思いやりみたいな、自分を励ましたいと思ってくれた気持ちがあるんだろうなって、思うわけで。
頑張れって言った人は、100%悪いわけじゃない。
自分を傷つけようとしているんじゃない。
そう思いたいな、と。
発した側と、受け止める側の解釈が完全に一致することって滅多にない。
言葉って難しい。